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お知らせ 2023.02.27

神経性やせ症に対する、認知行動療法の治療効果研究へのご協力のお願い

▶ 神経性やせ症に関する臨床研究にご協力ください(PDF)

本研究では、神経性やせ症の患者さんにご協力をいただき、神経性やせ症に対する治療法の一つである「強化された認知行動療法」(Enhanced Cognitive Behavior Therapy; CBT-E)と、これまで行われてきた通常治療(Treatment as Usual; TAU)と比較検証を行い、神経性やせ症に対する標準的な治療法決定のための新たなエビデンスを得ることを目的としています。

【研究課題】
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「神経性やせ症に対する認知行動療法の無作為比較試験」(審査番号 2021349NI)

【研究の意義・目的】
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この研究は、神経性やせ症に対する治療法の一つである「強化された認知行動療法」(Enhanced Cognitive Behavior Therapy; CBT-E)の有効性を評価する研究です。神経性やせ症に対し、CBT-Eが有効な治療法であることは明らかになっていますが、これまで行われてきた通常の治療や他の治療法と比較した場合の有効性については同等程度という報告もあり、未だ、神経性やせ症に対するCBT-E治療の有効性について十分なエビデンスが蓄積されていないのが現状です。本研究では、神経性やせ症に対するCBT-Eの治療効果について、これまで行われてきた通常治療(Treatment as Usual; TAU)と比較検証を行い、神経性やせ症に対する標準的な治療法決定のための新たなエビデンスを得ることを目的としています。この結果は、今後の有効な治療法の開発とその普及、普及のためのシステムづくりの礎となるものです。

【研究対象となる方(研究へのご参加をお願いさせていただく方)】
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この研究では、下記の条件を満たす患者さんに、研究へのご参加のご協力をお願いしております。
  神経性やせ症の診断基準(DSM-5)を満たす
  同意取得時の年齢が16歳以上(未成年の場合は、親権者の承諾が必要)
  スクリーニング時のBody Mass Index (BMI) が14.0以上 かつ 18.5未満
  日本に在住し、日本語の読み書きができる
参加に際し、上記以外にもいくつか条件がございます。
上記の条件を満たしていても、研究へのご参加を見合わせていただく場合があります。予めご了承ください。
詳細については、研究参加へのお申し込みのご連絡(メール)を頂いた後、メールにてご案内いたします。

【研究の方法】
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研究にご協力、ご参加頂いた方には神経性やせ症に対するCBT-Eか、既存の治療のいずれかを受けていただきます。正確な治療効果を評価するため、どちらの治療を受けていただくかについては研究登録時に自動でシステムが決定します。参加者の希望をお受けすることはできません。認知行動療法では、最初の4週間は週に2回、1回50分程度の外来治療を行います。

本研究の研究対象者に対し実施されるCBT-Eと通常治療(TAU)は研究ではなく、通常の診療行為として実施します。CBT-E群の研究対象者に対しては、「摂食障害の認知行動療法」(切池信夫 監訳 CG Fairburn著 医学書院)、海外の同様の研究 SWAN study[1]で用いられた、CBT-Eをベースに本研究で新たに作成した治療マニュアルに基づいた治療を行います。

通常治療(TAU)群の研究対象者に対しては、通常用いられている治療、すなわち、治療関係の構築、診断と見立て、心理教育、栄養指導、食行動記録、刺激統制法といった行動的技法、支持的精神療法からなる治療を行います。治療内容は日本摂食障害学会「摂食障害治療ガイドライン」(医学書院 2012.2.10)に準拠して行います。

治療効果評価のために治療介入開始前、治療介入後20週、CBT-E群の治療介入終了前後に相当する治療開始後40週、治療開始後40週から半年後の計4回、自記式質問紙に回答していただきます。また、同じタイミングで体重測定も行います。
質問紙への回答に要する時間は20分程度です。

[1]Byrne S, Wade T, Hay P, Touyz S, Fairburn CG, Treasure J, Schmidt U,
Mclntosh V, Allen K, Fursland A, Crosby RD. A randomised controlled trial of three psychological treatments for anorexia nervosa. Psychol Med.2017

【研究期間】
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2023年1月11日から2026年3月31日まで

【主任研究機関・共同研究機関と各機関の研究責任者氏名】
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この研究は、東京大学医学部付属病院心療内科を主任研究機関とし、国立国際医療研究センター国府台病院 心療内科、九州大学病院 心療内科の3機関で実施される多機関共同研究です。

主任研究機関:

研究機関: 東京大学医学部付属病院心療内科
研究責任者:古内 一浩
研究担当者:野原 伸展
担当業務: 研究統括、研究の実施、データ収集・解析、論文作成、結果の公表

共同研究機関:

研究機関: 国立国際医療研究センター 国府台病院
研究責任者:河合 啓介
担当業務: 研究実施・データ集積・データ提供

研究機関: 九州大学病院 心療内科
研究責任者:髙倉 修
担当業務: 研究実施・データ集積・データ提供

【個人情報の保護】
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この研究で得られた情報・データ等は、この研究のためにのみ使用します。あらゆるデータは、解析前に個人情報を削除し匿名化をした上で、研究責任者が厳重に保管します。

【研究参加:お問い合わせ先】
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この研究への参加をご希望される場合、あるいは、研究に関する疑問、ご不明な点がある方は、下記の宛先にメールにてご連絡ください。折り返し、ご案内、返信を送付いたします。メールを頂いた時点で研究参加が決まるわけではありません。
九州大学病院心療内科
お問い合わせ先:an.cbt.kuhpsm@gmail.com
研究責任者:髙倉 修
連絡担当者:戸田 健太
連絡先住所:〒812-8582 福岡市東区馬出3-1-1 九州大学心療内科医局
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